この動画は2020年度に収録したものです
V2X Power Conditioning System
V2X:Vehicle to Everything(Home, Building, Load, Grid)
→EVやPHVと、住宅・ビル・負荷・電力網の間で電力の相互供給を行うシステム
→停車中のEVを大容量蓄電池として活用し、普段の省エネと防災力強化を同時実現
2021年を間近に迎え、従来の内燃機関を積んだ自動車から、電気自動車などの次世代自動車が本格的に普及する兆しを見せています。これらの次世代自動車は、エンジンではなく電気モーターで走行することから、大きな電力を必要としています。そのため、次世代自動車は動く蓄電池や発電機と見なすことができ、特に電気自動車(EV)や水素自動車(FCV)の場合、排ガスがなく、静穏でほとんど振動なく、大きな電力を供給できるという、従来のガソリン車にはない新たな価値を持っています。また、一般的な定置型蓄電池の価格相場が15万円〜30万円/kWhである中、例えば日産リーフe+(62kWh)では7.5万円/kWh程度であり、EVは今のところ最も経済的な蓄電池ということができます。
弊社ではこの次世代自動車を大型蓄電池として住宅・ビル等と接続し、電力の相互供給を行うことができるV2Xシステムの普及を行なっております。
弊社が提案するV2Xシステムは、単なる充放電だけではなく、太陽光発電のパワーコンディショナ(10kW)を内蔵し、次世代自動車(CHAdeMO V2H対応車両)や定置型蓄電池(再生リチウムイオン蓄電池を含む)、系統連系を1台で実現することができる「トライブリッド方式」であり、かつ出力側は「三相交流(10kVA)」にも対応しており、業務用にも活用することができます。
本システムはEVなどの10kW中速充電器として活用することができます。例えば日産リーフであれば、約2時間で70%程度まで充電することができます。普通充電器の場合、6時間から7時間程度が必要であり、長時間駐車を想定した施設以外ではあまり役に立ちません。一方、50kWの急速充電器の場合には、20分程度で同じ充電ができますが、設備の設置にはキュービクルの整備などが必要となり多額の費用が必要となります。本システムの場合、ほとんどの施設に環境整備などをせずに設置することが可能です。
本システムと接続することで、停車中のEVを大型蓄電池として活用し、電力のピークカットやピークシフトを行うことで、施設の電気料金を下げることができます。また、EVだけでなく、定置型蓄電池も同時制御することができ、使用済みの日産リーフから取り出して再生した再生リチウムイオン蓄電池を接続することも可能です。
さらに本システムは10kWの太陽光発電パワコンを内蔵しており、系統電力との連系運転や電力の自家消費を行うことができ、電力使用量と再エネ賦課金を節約することができます。また、自家消費しきれない余剰電力をEVに充電して電力のピークシフトを行うことも可能です。
また、災害によって停電が発生した場合に、EVなどから避難施設などへ電力を供給することもできます。あまり知られていませんが、FCVから電力を供給することも可能で、本システムを設置すれば、万一の災害時に様々な次世代自動車(CHAdeMO V2H対応車両)を非常用電源として活用することができます。平時にも使えることから設備を無駄なく活用でき、また三相電力にも対応していますから、災害時に業務用冷蔵庫や空調設備に電力を供給することもできるのです。
本トライブリッド方式のV2Xシステム(再生リチウムイオン蓄電池付)は、令和2年度福島県「自家消費型再生可能エネルギー導入モデル支援事業補助金」の採択を受け、福島県須賀川市の高級温泉旅館「おとぎの宿 米屋(よねや)」様へ導入されます(令和3年2月稼働予定)。
米屋様では、同じく弊社がプランニングする「温泉排湯対応型水冷式ヒートポンプ(60HP)」を、平成27年度経済産業省「エネルギー使用合理化等事業者支援補助金」の採択を受けて導入済みであり、この温泉排湯熱を活用したヒートポンプによる燃料費削減と今回導入するトライブリッド方式V2X付蓄電システムによる電気代削減を合わせて、年間およそ570万円のランニングコストが削減できる見通しです。
A:充放電ができるのは(2020年12月現在)、トヨタ、日産、ホンダ、三菱のV2H対応(CHAdeMO V2H規格)EV/PHV/FCV(放電のみ)です。
A:通常5台まで並列接続することができます。
A:三相3線10kVAの他、単相3線6kVAの機種を選択することができます。(外観・寸法は同じです)
A:特別な許認可等は必要なく、通常は系統連系を行う場合に電力会社との連系協議、定置型蓄電池を設置する場合には所轄の消防署に届出を行うだけで設置できます。また非常用発電機などのように主任技術者の選定や保安規定の制定等も必要ありません。
A:国内で販売されている水素自動車(トヨタミライ、ホンダクラリティ)では、外部に給電できるポートを備えており、本システムの充放電部と直接接続することができます。本システムを避難所となる役所等に備えておけば、万一の災害時に水素自動車からも給電を受けることができ、出力9kWで三相機器にも給電可能で、一台の水素自動車で、例えば一般家庭であれば約4日間の電力を賄うことができます。
A:寒冷地の屋外(防塵/防水:IP54)でも設置可能です。使用環境は-10℃〜40℃の範囲となります。
A:蓄電容量:10kWh〜240kWhの間で選択できます。使用済みの日産リーフから取り出した再生リチウムイオン蓄電池を選択することもできます。
A:日産リーフで運用実績があることから蓄電池セルの初期不良が淘汰されており、むしろ安全性が高いと言えます。国際安全規格UL1974を世界で初めて取得し、WiFiを活用してシステムの遠隔監視を行うことで、長寿命の6年保証を実現しています。
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